入門者のための道具紹介〜ストレートエッジ

今日ご紹介する道具はストレートエッジです。

この聞きなれない名前の道具は、イメージをするために簡単に言えば目盛のない定規と言えば分りやすいかもしれません。ただし、目盛はついていませんので、長さの計測には使えません。どのような場面で活躍するかというと作業過程で板などの平面を確認するときに役立ちます。

ストレートエッジは、しっかりしたメーカーのものであれば非常に精度が高く作られているものなので、これを観察したい面にあてることにより、凹凸がないか確かめることができるのです。

ストレートエッジには様々な長さのものがあり、刃物と同じように両刃、片刃と呼ばれる形状の区別もあります。写真の中にある右端のものは10cm、真中が30cmのものです。

これに対し、一番左にあるのは、和製のストレートエッジとでも言うべきもので、「下端定規(したばじょうぎ)」と呼ばれます。昔から日本にある道具の1つですが、これの優れている点は、この道具自体に平面を確認する機能が備わっていることです。下端定規は2枚の板を木釘で合わせて止めており、2枚を外して互いに突き合わせることで、厳密な直線が出ているかを確認ができるのです。ヴァイオリン製作の世界ではあまり使われているのを見ませんが、ストレートエッジのように基本的には精度が崩れてくると専門業者さんにお願いして直してもらわないといけないというようなことがなく、自分で直せるため、これから少しずつ広まっていくかもしれません。

ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバスなどは見た目は曲線ばかりですが、実は土台の部分でこうした平面や直線を確認する道具が活躍しています。

 

 

Print Friendly, PDF & Email