弟子入り制度について

※2023年現在、2名の弟子を受け入れたため、当面新たな受け入れができません。


弟子入り制度は、従来の全日制カリキュラムとは異なり、仕事を覚えながら5年程度を目安として技術を学んでいただく昔ながらのシステムです。

学校ではなく、仕事場に入るという意識で参画していただく必要があります。木工等の技術以外にも、一部管理、営業、教室指導等もしていただく場合があります。

また、技術教授の対価としての学費を基本的にはいただかないかわりに(一部外部契約講師等への受講費、出張見学等の研修費用はあります)、契約書を作成し、在学中および卒業後の守秘義務および楽器販売等に関する取り決めを交わします。

弟子入り後、3ヶ月を目安として不適合と判断した場合は面談の上、他の進路をお勧めし、退所していただきます。こちらの判断に関わらず続行を強く希望される場合は、全日制1年目に相当する学費をいただきますが、その場合でも進級の保証はされません。

受け入れ人数は、工房のキャパシティからその都度判断します。

受け入れのタイミングは高校生の方は卒業後、社会人の方は随時とします。

必要書類及び選考は全日制に準じますが、上述の3ヶ月の実習を経て、正式に受け入れとします。すでに満席の場合は選考も含めて受け付けません。

 

以下は、おおよその目安とお考えください。工房の運営状況に応じて突然変更する可能性があります。

工房に通っていただく曜日: 原則 日、月、火、木、金

休日:原則 水、土、その他不定休

工房に通う時間: 10:00~18:00、時間が延長・短縮・変更されることもあります

修業内容:個人事業主の工房運営に関連するすべて

 

〈弟子入りについて〉

個人工房に弟子入りをすると、教師と生徒の関係以上に非常に細かいところまで、物事の見方や技術のあり方について意見をすり合わせる必要が出てくるため、技量のあるなしとは別にどちらかが極端にストレスを感じるようだと長続きはしません。そのため、技量以上に社会人として共同で仕事ができるかどうかはなるべく早い時期に判断したいと考えています。

また、工房としては、将来的に飯能市を中心とした商圏(埼玉県・所沢~飯能~秩父エリア、東京都・青梅エリア)のお客様の楽器メンテナンスや音楽を楽しむ日々の生活のために当教室および工房の仕事を継いでくださる方も見つけていきたいと考えております。

当教室工房で修業後に飯能を離れて地元に戻られる方にも、肩掛けチェロやバロック・ヴァイオリン等の製作および普及を覚えていただき、全国および海外のお客様を対象とした製作・営業活動を担い、永続的な仕事のパートナーシップを各地に広げていくことを期待するものです。

募集にあたりやや厳しい言葉で条件を書かせていただきましたが、実際には気ままな個人製作家のもとに弟子入りするということから、他の弟子や生徒さんを交えた様々な趣味の交流や、同業者を交えた季節の行楽などへの参加、様々なお客様との交流を楽しんでいただくような機会にもなると考えています。

また弟子となる以上、不出来な親方のことを寛容に受けとめてくださる心の広さと、フラットな視点も必要になると思います。私自身の経験からも親方と弟子は喧嘩しがちなものですが、なるべく穏やかに日々を楽しく過ごし、ポジティブな視点で仕事を進めていく同僚として共に成長していければと考えています。

いずれにせよ、学校・教室のように毎年の中身が十分保証された内容をカリキュラムに沿って行うというようなものはほとんど存在しないため、すべての仕事は「様々なことを吸収しながら二度と来ない常に新しい状況に変化適応し続ける」ことによって見いだされていくものとお考えください。

髙倉

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