入門者のための道具紹介〜パーフリングカッター
- 2018.10.18
- 未分類
今日ご紹介する奇妙な形の道具はパーフリングカッター、もしくはパーフリングマーカーと呼ばれるものです。
パーフリングとは、ヴァイオリン属の弦楽器の周縁部に埋め込まれている象嵌のことですが、これの溝を切るための道具です。
1つの刃を2台に取り付けて使うも写真のようなものもあれば、2つの刃を取り付けて1台で使うものもあります。
ちなみにクレモナのMuseo del Violino にはストラディヴァリが使ったと伝えられるパーフリング・カッター(filettatore)が遺されており、こちらは1つの刃を取つけて2台で使うタイプです。
この道具は以前に紹介した「罫引き(ケビキ)」と同じようなものですが、違いは線を引くのに針ではなく、刃を付けているという点と、直線ではなく、曲線に合わせて線を引けるような胴体になっていることです。
形は様々なものが市販されていますが、多くのものは真鍮製で、重みがあります。
写真のものはイタリアの、L.A.C.製(ネジと刃は変えてあります)ですが、ドイツのGEWAのものなども昔から人気があります。
いずれにせよなくてはならない道具の一つです。
-
前の記事
【コラム】材料選びと国際楽器見本市 2018.10.06
-
次の記事
【コラム】求人あり 2018.11.01