オンライン弓毛替えコースA
オンライン弓毛替えコースはヴァイオリンなどの弓の毛替えの基礎を身に着けていただくためのコースです。
レクチャーの約8割をオンライン(インターネット)学習によって行い、通学の負担を減らし、残りの2割をスクーリングによって行う画期的な初級~中級者向けコースとなっています。
※基礎的な木工技術が必要となります。基礎技術修得が必要な方は「入門者向け基礎コース」および楽器製作コース(準備中)をご受講ください。
※技術レベルにより受講できない場合もあります。
【概要】
授業時間 オンライン1回40分
授業日程 1期約4か月 (開始は不定期とし、1期終了するごとに次の募集を告知します)
コース受講人数 1期5人まで
開講日 毎月第1、第3 金曜日
時間 午後9:00~午後9:40(約10回)
スクーリング 要予約・応相談(約4~5回、1回あたり約5時間)月~金の午前10:00~午後3:00(途中昼食休憩時間あり)
必要な環境 Zoom(無料) をインストールしたオンラインミーティングに参加できるPCなどが必要
(詳しくは下のリンクをご覧ください)
https://zoom.us/jp-jp/meetings.html
試験3回(コース修了時、半年後、1年後の合計3回)
※修了証は試験を通過した場合に当校より発行(再発行の場合は手数料および送料がかかります)
※お盆休み、正月休み、春休み、国内・海外研修などのイベントに関連する日程は完全閉校とするため、オンラインコースも実施しない場合があります。
※スクーリングは全日制受講生と同じ教室で受講いただきます。予約状況、授業カリキュラムによってはご希望に添えない場合もあります。またスクーリングのための受講生各人の交通費等は授業料には含まれません。車でお越しの方は飯能市内のコインパーキングをご利用ください。
※作業によって弓やまたその部品が破損した場合は、代替品をご自身で用意いただくか、別途費用をお支払いいただき購入いただきます。「毛替えコース」内では部品の修理指導は行っていません。修理については、今後「オンライン毛替えコースB」として別にコースを設ける予定でおります。
※PC、ITについてはこちらで使用している機材等についてはお伝えできますが、オンライン受講の環境整備については専門家・専門店にお尋ねください。
※環境変化により、Zoom以外のオンラインミーティングソフトを使用する場合もあります。
※講師は当校の常勤講師および外部委託講師が行いますが、スクーリングの際には補助的に先に他の受講生に説明・指導協力をしてもらう場合があります。
※カリキュラム内容は予告なく変更する場合があります。
【特長】
■遠隔地の方でも受講がしやすい画期的なシステムとカリキュラムを採用しています。
■すでに何らかのお仕事をされている方を前提としてカリキュラムを組んでいます。そのため、現在のお仕事に加えてさらに新たな技術を身に着けたい方に最適です。
■従来のスクーリング(通学)だけで行う3日間集中速習コースなどに比べ、時間をかけてしっかり修得できるところに時間をかけることができるため「作業工程の理解」以上に、「修得」に焦点を当てることができ、身に着けやすいカリキュラムとなっています。
■ネット学習で学ぶことが難しい感覚が必要とされる点は、スクーリングの機会を設け、直接来校いただき学んでいただきます。
■1期ごとの受講人数上限を5名に限定することで、受講クオリティーの安定を図っています。
■将来の出張などを想定し、出先での弓毛替えに対応できるポータブルなシステムを組み立てています。
【特長2】
コース修了後も次のようなことが可能となっています。
■修了者は当校HPにて修了を告知していきます。
■コースのクオリティーとコース修了後の事故をできるかぎり防ぎ、技術の向上を図るために、コース修了後も同コースの講師および受講生同士で意見交換ができるSNSネットワークに参加できます。
■楽弓そのものへの理解を深める国内外の専門家による特別オンラインレクチャーが実施される際には、受講生・修了生に優先的に案内をお送りします。
受講者の声
「オンラインレクチャーとスクーリング合わせて10回の講義を受けました。先生ご自身も留学中の通学講義だけでは毛替えが出来るようにはならなかったと最初に聞いていましたし、オンラインという初めての試みで本当に毛替えが出来るようになるのか不安と期待が入り混じった気持ちでおりましたが、講義内容はムダや贅肉を一切削ぎ落としたような核心のみを突いたもので、その惜しみない技術の提供に深く感銘を受けました。短期間での技術習得を謳うこのコースは受講側に基礎技術がある事を前提としているため、治具や道具製作などの自身でこなす課題は多く進行スピードはかなり速く感じるかもしれませんが、知りたい事や必要な事を短期間に集中して体得できる、私にとってまさに理想のプログラムでした。」(長野県 H.S様)
【カリキュラム】
学修内容の大部分は実技を通して示され、受講生は実技を通してそれを修得していきます。
初回:自己紹介、受講生紹介、支給品・治具設計図、必要な道具リストの確認
※初回~2回目までは2~3週間の期間があり、その間にリストをお渡しし、各自で必要な道工具・治具をすべて作成、用意していただきます。2回目以降は、それらがすべて準備されていることを前提にレクチャーを進めます。
[主な内容]・弓の各部名称
・弓毛替え受注時のチェックリスト、受注票
・弓の分解
・クリーニング
・弓毛の選定、揃え
・弓毛の結束
・フロッグのクサビ、ヘッドのクサビ作り
・[スクーリング1回目]弓毛の選定、弓毛の結束、クサビ作り
・フロッグへの毛束の挿入・他
・フェルル(半月)のクサビ
・弓毛長さの確定と結び
・[スクーリング2回目]クサビ作り(復習)、フェルルのクサビ作り
・弓毛を張る、弓毛を張った後のチェック・調整等
・[スクーリング3回目]銀線巻き・革巻き補修、全体工程の実践と復習
・復習、分数Vn・チェロ・コントラバスの弓毛替えについて、弓の郵送について
・[スクーリング4回目]第一次試験
・[第二次試験]※半年後、郵送もしくは持参による提出
・[修了認定試験]※1年後、郵送もしくは持参による提出
※郵送の場合は送付および返送費用をご負担いただきます。
【受講資格】
・18歳以上(学歴不問)
・履歴書の提出
・基礎的な木工技術をしっかり身につけていること
・条件とし、これまでに製作された木工作品や道具を見せていただきます。確認させていただくものがない場合は、「入門者向け基礎コース」の工具を製作・提出いただくなどの方法で、基礎技術の確認をとります。
→入門者向け基礎コースへ(準備中)
【費用】
直接お問い合わせください。
何度か確認のためのメールをやりとりさせていただきます。
【講師より】
趣味の習い事として位置づけられたコースではないため、受講に際して十分に指示を守れないなどのコミュニケーションに問題がある場合や、受講レベルに基礎技術が確立されていないと講師が判断した場合は受講をお断りする場合があります。
毛替えは最終的には演奏家とのコミュニケーションが重要になってくるため、入会・受講・修了認定においてもコミュニケーションを最重要視します。
また、オンラインのコースではありますが、他の受講生の受講に問題が生じないよう開始時刻・終了時刻は守っていただき、宿題(各人で練習をしておくべきこと)には積極的に取り組む必要があります。
余裕をもったカリキュラム設定をしていますが、大幅な遅れが生じた場合は別途追加受講費をお支払いいただき、個別レクチャーを受ける必要が生じる場合があります。受講をお休みした場合も同様のことが生じる恐れがあるため、お休みされることなくご受講ください。
受講時間の40分のみならず、普段から復習をしていただくことでより高い習熟に達することができます。またすべての当校のコース同様、レクチャーはあくまでもスタートラインに立つことを企図するものであるため、レクチャーの受講修了によって熟練のプロの技術者のレベルに到達するわけではありません。スタート地点に立った後は、各人の実践と、仲間同士の意見交換を繰り返し続けることでより、より安定し、安全で、素早い毛替えの実践につながっていきます。
毛替えは技術者の数だけやり方があると言わるほど、細部を見るとそれぞれの技術者が工夫を凝らした方法をもっているものです。当校の方法を1つのベースとし、さらに皆さんが繊細で安全で安定した演奏しやすい毛替えを実践・開発されていくことを願っております。